たばこを市場から考えてみよう
色々と問題のあるたばこなんですが、たばこ会社やたばこ産業を直接糾弾する以外にマーケットという観点から何かできないのかと考えてみたいと思います。
考えるきっかけとなっているのは、上記のようなたばこにまつわるもろもろの話しはもちろんのこと、アイオア大の大領領選挙先物取引が今回の米大統領選の結果をほぼ的中させたこと、それと、最近はやっているCSR Corprate Social Responsibility 企業社会責任と訳すのでしょうか、ようはそれです。
大統領選の結果も市場に取り込め、かつ結構いい結果を残す。企業行動もコンプライアンスに加えCSRのレベルに移行しかけており、CSR投資もパフォーマンスがいい。単純な市場崇拝者ではないつもりですが、市場というのもうまい仕掛けだと思うのです。たばこ並びにたばこ産業を追い込む、追い出すというより、市場からご退出頂く、そういう仕掛けが作れないか、そこのCSRという尺度を持ち込めばもう少し効率的にできないかということです。
<市場規模>
JTの業績は一体どうなんだというとこんな感じ。たばこ販売が92%とあるので、たばこ販売額は4,255,138百万円。4兆円以上あるんですねぇ。営業利益率が2004年3月期でざっくりと5%。まあまあでしょうか。(2004年3月期)
- 売上高 4,625,151百万円
- 営業利益 234,034百万円
- 経常利益 213,599百万円
- 当期利益 -7,602百万円
こまかく全部みてないのですが、全体像を粗く把握すると
- 四半期べーすの国内売上高 7,500億円(税込み)=> 年間約3兆円
- 国内販売シェアー 約75%
ですから、国内たばこ市場は4兆円と推定されます。
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<恩恵をこうむるひと>
この4兆円の恩恵をうけるのはこんな人たちでしょうか
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<ソフトランディング>
喫煙者への社会保障費負担という問題があり、それ以上の医療費負担があり、ネットでは禁煙の方が儲かるという意見があります。禁煙による寿命の長期化による医療費負担増というのがどれだけ考慮されているのかなあ?と思いますが、一考に価します。
でも、国民経済的な観点からみると、4兆円規模の産業です。GDPはざっくりと500兆円ですから0.8%に相当します。から一気になくすと、4兆円のGDPが減る、さらには4兆円の消費がへることで最終的にはその何倍以上もの消費減へと波及する(逆の乗数効果)。景気の冷え込み、たばこ関連従事者の雇用不安など、ハードランディングは厳しいと思われます。そのためソフトランディングを考えないといけなくなります。
・・・・続く